2019年10月9日に、吉野彰さんが、日本人では8人目のノーベル化学賞を受賞しました。
吉野さんは旭化成の研究室で、リチウムイオン電池を開発しました。
携帯電話や電気自動車など多岐に使用され、環境問題の解決の糸口になると期待されています。
吉野さんと、同時受賞した2人の外国人にも迫ってみたいと思います。
今回調査するのは
「吉野彰氏と九州。」
「吉野彰氏とノーベル化学賞同時受賞の2人とは⁈」
「Good enoughの英語の意味は?」
以上の3点です。
それではご一緒に1つずつみてみましょう。
「吉野彰氏と九州。」
2019年10月9日に、嬉しいニュースが飛び込んできました。
旭化成名誉フェローで名城大学教授の吉野彰さんが、ノーベル化学賞を受賞しました。
暗いニュースが多い中、本当に日本中が心躍る良いニュースです。
奥様も、娘さんも、吉野先生同様、ホンワカとした面白そうな雰囲気の方々ですね。
吉野先生は、大阪府吹田市出身、京都大学卒業の関西人です。
しかし、私の住む九州にも大変所縁(ゆかり)のある方で、私達九州人も、今回の受賞を大変喜んでいます。
吉野彰先生は、旭化成に入社後に、九州の宮崎県延岡(のべおか)市の旭化成の研究室に配属されます。
2019年10月9日の夜、吉野先生は東京千代田区の旭化成本社の記者会見で、こう話されました。
「宮崎での実験がリチウムイオン電池を生んだ」。
出典元:https://www.nishinippon.co.jp
宮崎での実験は、ご本人は偶然だったとおっしゃっていますが、それでも、吉野先生の「あきらめない心」が、リチウムイオン電池を生んだのだと思います。
原点となったのは、宮崎県延岡市での実験だった。
「最大のポイントだった。
あの実験がなければ前に進むことはできなかった」。
だが、商品が社会に求められたのは1990年代のIT革命の後。
売れなかった数年間は「真綿で首を絞められるようだった」と苦難を振り返った。
出典元:https://www.nishinippon.co.jp
大変だったのですね。
吉野先生が諦めずに耐えて下さったからこそ、日本の技術は向上したのですね。
-旭化成の創業の地で、リチウムイオン電池を試験した延岡市への思いは。
「延岡にある旭化成の繊維の研究所で作られた特殊な炭素繊維を開発に使ったのが、結果的に一番良かった。
偶然だが、それから開発が進んだ。
そもそもの技術の原点が延岡にあった」
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九州人の一人としてこんなに嬉しい言葉はありません。
九州が持っている土地のパワーも、先生に味方したのかな?なんて、思ったりしました。
-同県日向市の工場で、リチウムイオン電池の材料「セパレータ」を量産化している。
今後の展望は?
「セパレータは作るのが難しく、旭化成が強い商品力を保っている。
今後、電気自動車やその他の分野でリチウムイオン電池の普及が進むと、生産量が増えるのは間違いない。
日向が大きな拠点になる」
出典元:https://www.nishinippon.co.jp
日向とは宮崎県日向(ひゅうが)市のことです。
日向市は、今年7月に吉野先生の講演会を開催しています。
ノーベル賞受賞後は講演会の費用もアップすると思います。
日向市の先見の明に驚かされました。
講演会に参加された方はラッキーでしたね。
それと、日向ではセパレータというリチウムイオン電池の材料が作られているのですね。
なんだかスゴイです。
-2015年10月から九州大で客員教授や訪問教授を務めている。
「集中講義のような形で年に数回、講義している。
若い人とディスカッションもしている。
今回の受賞で以前より言葉の重みが増すと思う。
しょっちゅうは行けないのが残念だが、関わりつづけたい
出典元:https://www.nishinippon.co.jp
九州大学の、客員教授の話が来たときに、旭化成との二足のわらじは大きな負担になるのではと反対の声もあったそうです。
それでも吉野先生の後進への教育に対する情熱が勝りました。
これからも私たち九州人の身近な存在でいて欲しいと思います。
-講義などで伝えたいメッセージは。
「若い人に挑戦心を伝えたい。
失敗してもええからやろうや、と。
私が電池の研究をスタートさせたのは33歳。
その30年、40年先に、ご褒美がもらえた。
若いと言っても時間がないから、30代中盤ごろにスタートを切らないといけない。
リスクを負って失敗してもチャンスはある」
出典元:https://www.nishinippon.co.jp
すばらしいメッセージだと思います。
日本中の全ての人がこの柔らかいマインドを持てると素敵ですね。
私も、いくつになっても挑戦は続けたいです。
「吉野彰氏とノーベル化学賞同時受賞の2人とは⁈」
今回のノーベル化学賞は、吉野彰氏単独の受賞ではありません。
イギリス人の、マイケル・スタンリー・ウィッテンガム氏と、アメリカ人のジョン・グッドイナフ氏と同時受賞です。
マイケル・スタンリー・ウィッテンガム氏は77歳。
ニューカレッジ、オックスフォード大学出身です。
現在は、ニューヨーク州立大学の一部のビンガムトン大学の材料研究所に所属しています。
リチウムイオン電池の原型となる材料を作ったのはこの、マイケル・スタンリー・ウィッテンガム氏です。
もう1人は、アメリカ人のジョン・グッドイナフ氏。
ドイツ生まれのアメリカ人です。
御歳なんと97歳!
現在もテキサス大学の教授をしています。
教壇に立っていらっしゃるのでしょうか。
生まれはドイツですが育ちはアメリカです。
第二次世界大戦の際にも徴兵され、兵士として戦場に赴いています。
まさに生きるレジェンドですね。
イエール大学で学んでいる際に、戦争が起こりましたが無事卒業。
除隊後にワシントン大学の大学院に進学します。
戦後はマサチューセッツ工科大学のリンカーン研究所の研究員として働きます。
経歴がまるで物語のようです。
ドイツ生まれでアメリカ兵として戦ったのであれば、敵国ですよね。
色々な葛藤があったことだと思います。
2019年10月9日の吉野彰氏の受賞に際して、「グッドイナフ」という名字にちょっと驚いてしまいました。
ご本人は、きっと、まだまだGood enough(充分)ではない!
と、研究に打ち込まれている事でしょう。
「Good enoughの英語の意味は?」
吉野彰氏のノーベル化学賞受賞の際に、新潟で仲間の科学者たちが、
「グッドイナフ!ヨシノ!」
と画面を見ながら叫んでいらっしゃったので、
英語で受賞の喜びを叫んだのかな?と勝手に思ってしまいましたが、グッドイナフは、Goodenough氏の同時受賞を意味していたのでした。
このGood enoughは、英語では、
「充分(に良い)」
「充分(足りている)」
という意味です。
ですので、
「グッドイナフ!ヨシノ!」
と聞いた時は、
「吉野先生、充分素晴らしいよ!」
という意味で言っているのかと思いました。
ドイツ出身ですので、好きな英語の名字にされたのでしょうが、素敵なお名前ですね。
ちょっとハッピーになりました。
まとめ
「吉野彰さんは、大阪出身ですが、九州で研究したり、九州大学の教授になるなど、九州と深い関わりがあります。」
「吉野彰氏とノーベル化学賞同時受賞の2人は、イギリス人の、マイケル・スタンリー・ウィッテンガム氏と、アメリカ人のジョン・グッドイナフ氏です。」
「Good enoughの英語の意味は、『十分に良い』という意味です。」
久しぶりに日本を明るくしてくれたニュースでした。
好奇心を持って挑戦する心にとても感動しました。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
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